リボ払いの仕組み
ホーム > 債務整理・個人再生コラム > 債務整理
> リボ払いの仕組み
リーベ大阪法律事務所のモットー
私たちの最優先事項はお客様一人ひとりのお話をじっくりとお伺いし、その方にとって最善の解決策を共に考えることです。
打合せ時間には余裕をもって、お客様が納得できるまでしっかりとお話しさせていただきます。
安心してご相談いただける環境を整え、信頼できるパートナーとして、皆様の未来をサポートいたします。
個人再生や自己破産についてお困りの方は、ぜひ一度、リーベ大阪法律事務所にご相談ください。
「今月の支払いが苦しいからリボ払いにしよう」
「カード会社から支払額変更の案内が来たので毎月の支払額を減らした」
というような理由でリボ払いを利用している方もおられると思います。
毎月定額の支払いになるので,返済は楽になりますが,後から明細を確認してみると,全く残高が減っていないと気付くことも多いでしょう。
このコラムでは,なぜリボ払いでは残高が減りにくいのか,具体例を交えながら説明していきます。
1 リボ払いの仕組み
リボ払いは,クレジットカードの利用金額や利用件数にかかわらず,あらかじめ設定した一定の金額を月々支払う方式のことです。
代表的な方式として,定額方式と残高スライド方式があります。
定額方式は借入残高にかかわらず毎月の支払額を一定とするもので,残高スライド方式は借入残高に応じて毎月の支払額が変動する方式となっています。
また,リボ払いを利用した場合,手数料がかかりますが,毎月の支払額に手数料を含める場合と含めない場合があります。
今回は,定額方式を利用し,毎月の支払額に手数料15%を含めるという契約をした場合について説明します。
(※計算を単純にするため,1ヶ月を30日とし,1年を365日としています。実際とは計算結果が異なります。)
(具体例1)
Aさんは,ネットショッピングで5万円の服を購入し,カードで支払いをしました。
1回払いで支払うつもりでしたが,急な出費があり,全額を支払うことが難しくなってしまいました。
そんな時,カード会社から「支払額変更」ができるという案内が届きました。
Aさんがカード会社のホームページを見ると,手数料は少しかかるものの,毎月1万円の支払いをすれば大丈夫だということが分かり,リボ払いの申し込みをしました。
1ヶ月目の支払いは,1万円でしたが,その中には手数料が含まれています。
50,000円×15%×30日/365日=616円が手数料となりますので,元金は10,000円-616円で9,384円減ることになります。
1ヶ月支払い終えた後の残高は40,616円となります。
このように,残高が少ない状態であれば手数料の金額も大きくなく,返済を続けていけば6ヶ月目には完済できることになります。
Aさんは,これ以上カードを使うことなく,半年後には無事完済することができました。
(具体例2)
Bさんも,Aさんと同じようにネットショッピングで5万円の服を購入し,カードで支払い,リボ払いに変更しました。
しかし,次の月にも出費が重なってしまい,コンビニでの支払いをカードからチャージした決済サービスで支払っていました。
そのため,次の月にもカードで3万円利用してしまいました。
2ヶ月支払い終えた後の残高は61,117円となっています。
次の月はカードを使わなかったので,61,117円×15%×30日/365日=753円が手数料となり,元金は10,000円ー753円で9,247円減りました。
その時点での残高は51,871円となっています。
その次の月には今使っているスマートフォンの最新機種が発売されることになりました。
周りの友人も次々と新しいスマートフォンを買っていることが分かり,Bさんも購入を検討するようになりました。
そして,リボ払いにすれば毎月1万円の支払いで済むということに気が付き,15万円のスマートフォンをカード払いで購入しました。
その月の支払いを終えた時点で残高は201,871円となっていました。
この時点で返済をした場合,手数料は201,871円×15%×30日/365日=2,489円となり,元金は10,000円ー2,489円で7,511円しか減りません。
このまま返済のみを続けていった場合でも,2年間返済を続けないと完済できないという状態になっています。
しかし,Bさんは返済に困ることもありませんでしたので,気が大きくなってしまい,以前から行きたかった海外旅行に行ってみようと思うようになりました。
2か月後には残高が20万円を下回っていることも分かったので,30万円の旅行を計画し,カードで支払いました。
そうすると,残高が486,756円になりました。
次の月から返済をしていくことになりますが,手数料は486,756円×15%×30日/365日=6,001円となり,元金は10,000円-6,001円で3,999円しか減らないことになります。
そのまま毎月の返済を続けていくと,完済するのは6年以上も先のことになってしまいます。
返済途中で枠が空いたからといってまたカードを使用してしまうと,さらに完済が遠ざかってしまいます。
返済前の残高 | 50,000 | 40,616 | 61,117 | 201,871 | 194,360 | 486,756 | 482,757 |
手数料 | 616 | 501 | 753 | 2,489 | 2,396 | 6,001 | 5,952 |
元金 | 9,384 | 9,499 | 9,247 | 7,511 | 7,604 | 3,999 | 4,048 |
利用額 | 0 | 30,000 | 150,000 | 0 | 300,000 | 0 | 0 |
返済後の残高 | 40,616 | 61,117 | 201,871 | 194,360 | 486,756 | 482,757 | 478,709 |
これがリボ払いが終わらない,リボ払いは怖いと言われる理由です。
2 ご利用は計画的に
Bさんの事例では次々とカードを使ってしまったために返済が終わらないという状況に陥ってしまいましたが,Aさんの事例のように返済のみを続けていれば完済ができるということも事実です。
カードが使えるからといって次々と使ってしまうのではなく,どうしても必要がある場合には計画的に利用していくことが大切です。
それでも返済に困ってしまうようなこともあると思いますので,債務整理が必要な場合にはぜひリーベ大阪法律事務所までお気軽にご相談ください。
|関連記事
債務整理を考えたほうが良いタイミングはいつですか?~返済のゴールが見えない方へ~
この記事を書いた弁護士
弁護士 谷 憲和(大阪弁護士会所属)
弁護士登録以来10年以上にわたって,債務整理・自己破産・個人再生を取り扱っています。
リーベ大阪法律事務所までお気軽にお問い合わせください。