大阪府大阪市北区梅田1-1-3
大阪駅前第3ビル6階
大阪弁護士会所属
当事務所に債務整理のご相談に来られる方の中でも、ご家族や身内に内緒で借入れをしている方は意外と沢山おられます。
皆様おっしゃられるのは、「内緒で借入れをしているから、借入れをしている事自体を知られるのはまずい」といった感じです。
借入れをした理由が、遊興費であったり、ショッピングであったり、借入れをした動機がご家族の理解を得ることが困難な場合ほど内緒にしたがる傾向が強く、債務整理の手続きを進めていくことも内緒にしてほしいという希望をされる方はいらっしゃいます。
実例から申しますと、借主であるご本人様はご家族に内緒で借入れをしていると思っておられても、実はご家族の方は借入れしていることをご存じの場合が多いです。
「内緒にしているのに、そんなはずはない」と思われるでしょうが、立場を置き換えて考えられたら納得されると思います。
もし自分以外のご家族の方が内緒で借入れをしていても、自分は気付かないと思われる方は少ないのではないでしょうか？ほとんどの方は「自分だったら家族の借入れは気づく」と思われるはずです。
例えば、一般的なおこづかいはある程度相場が決まっているので、借入れの支払いがあれば、当然、その相場以上のおこづかいを貰わないと支払いができません。
だから必然的におこづかいの金額も高額なものになります。仮におこづかい制ではなく、決まった金額を家に生活費として入れて財布を別々にしていても、手元に残している金額が多ければ「一体何に使っているんだろう？」と疑問に感じると思います。
おこづかいや自由に使えるお金があるのにもかかわらず、特段派手な生活をしている訳でもなく、何かを購入した形跡もないのであれれば、誰でもすぐに疑問に思い、何かにお金を使っていると感じることでしょう。
当然そう感じれば、行動も逐一注視するようになり、様々なことを考えていくと借入れに行きついてしまうのです。ですから、借入れを内緒にしているようでも、内緒にはなっていないのです。
また、借入れ先である金融会社からの連絡や郵便物、金融会社のＡＴＭの支払い明細、銀行の通帳などからも、借入れが発覚することがあるようです。現在、借入れのことを本当に内緒で知られていなくて、この先も内緒にされたい方はその辺りのことには注意した方がよいでしょう。
内緒で借入れをされていて、ご家族に知られてしまった場合は一体どういったことになるかと申しますと、ほとんどの事案では、ご家族は借入れについて容認される場合が多いです。ご家族なのですから、借りたことは過去の出来事として、これからどうやってその借入れを支払い終えるかを考えられ、逆に支払いに協力的になったりすることさえあります。
家族の絆は、借入れ問題ではそう簡単には壊れないということです。
しかし、例外的な事案はあり、借入れをして、知られて一括返済させられ、また借入れをして、一括返済するといった反復継続的に家族の理解を得ずに借入れをおこなっておられた方は中には愛想を尽かされることもあります。
債務整理は内緒で手続きを進めていくことも可能です。特に任意整理であれば、支払いする行為自体は変わりませんが、その支払い額がダウンしたり、借入れ自体が無くなってしまい払い過ぎで過払い金請求をおこない、お金が戻ってきたりすることもありますので、債務整理の手続きの中では任意整理が一番内緒のままで進めていきやすい手続きです。
その他の債務整理手続きは、原則、内緒で進めてほしいというご希望があれば、極力、内緒で進めてまいります。
しかし、任意整理と違い、その他の債務整理の手続きをしなければならない場合は、状況的に明らかに債務超過に陥っている状態で、ほとんどの事案ではそのような状態に陥っているということを既にご存知です。ですから、あえて内緒ということにこだわられることもないのではないかと思います。
また、ご家族の協力も必要となってくる場合もあるかもしれませんので、まず、借入れ問題について私たち弁護士にご相談してみて、どの債務整理手続きをするかの判断が必要です。任意整理（過払い金請求も含む）が可能なのか、その他の債務整理手続きをしなければならないのかは、内緒にしてほしいという意向を加味した上で私たち弁護士が債務整理方法を決定し、ご希望に添えるよう最善の努力をいたします。
